案内係やーぼのブログ

コンサートホールで案内係をしている著者が、出演者・聴衆・スタッフの思いが響き合い乱反射する、劇場の魅力を語ります。

「来場者数」「来場予定者数」が知りたい、答えてもらえる?もらえない?

以前の記事で、案内係が来場予定者数についてご主催に聞く理由についてお話ししました。

今回は、私たち案内係がお客様に聞かれたら「来場予定者数」や「来場者数」を答えるのかどうかについてお話します。


実は、お客様から「今日はどれくらい来場する予定なの?」と来場予定者数を聞かれたり、終演後に「今日の入りはどれくらい?」と来場者数を聞かれることは、ごくまれにあります。

この場合、案内係は答えるでしょうか?


私は、答えません。


理由は、一般の方が知りえない情報をクライアントの許可なく、外部に流すことになるからです。多くの仕事で起こることだと思いますが、一般に公開する前にその情報を知ることになったり、一般の人が見れない情報を扱ったりすることはあると思います。

「来場予定者数」や「来場者数」もその一つだと考えています。


単なる興味本位で聞く方もいれば、偵察もかねて聞いている人もいるかもしれません。その方がどういういきさつで聞いているのかは、実際のところ分かりません。

来場者数を聞けば、その日の経営状況がわかるはずです。実際には来場者が少なくても、席の配置などによって、来場者数が多いように見せることはよくあることです。そこで、実際の数を知ってしまったら、なーんだということになってしまうかもしれません。

こんな風にクライアントにとって不利になるような情報は言わないですね。

ちなみに「本日は満席を予定しております」などと答えることはありますが、具体的に「800名ほどです」とか「70%くらいです」とお答えするはありません。

もちろん、クライアントの許可があれば言います。ですが、許可なく言うことはありません。私が主催者だったとして、来場された方に案内係が「今日は120名でした」などと答えていたら、クレームを入れます。

ちなみに、ホールの「キャパシティ」は答えられます。キャパシティを聞いて、会場のお客様の数を見れば、大体これくらいかなと推測する助けにはなると思います。


それから、主催者には「着券状況(来場者数)」を伝えますし、ホール側(案内係)としても資料として、ご主催に「来場予定者数」と「来場者数」を伺って把握はしています。ですが、それはあくまで次の公演の業務の参考にするためであって、お客様に伝えるためではありません。


■まとめ

本日は、来場予定者数や来場者数は主催者やスタッフ間で共有することはあっても、一般のお客様には聞かれてもお答えしないというお話でした。


 

ya-bo.hateblo.jp