■日生劇場 第29回舞台フォーラム2022
偶然こんな講座を見つけたので、行ってみました。
参加費は無料で、今回の内容は
「オペラ『ランメルモールのルチア』 演出・美術・照明・衣装」について。
私は、今回日生劇場で行われる「ランメルモールのルチア」の公演をちょうど観に行こうと思っていたので、ナイスなタイミングで見つけられました。
オペラは、総合芸術なので見どころが多すぎて一回鑑賞しただけでは、その何分の一の魅力しか味わえていなかったりします。
なので、たとえ知っている演目であっても、事前に解説を聴けると、より理解が深まって楽しめるのです!
フォーラムでは、今回の演出の見どころや前回の公演との違いなどについて、パネリストの方々
演出:田尾下 哲 美術:松生 紘子 照明:稲葉 直人 衣裳:萩野 緑
進行:日生劇場技術部
が熱く語ってくださいました。
・演出の田尾下さんが演出について書きこんだ、見開きの片方に楽譜、片方にスケッチをしたノートや
・美術の松生さんが公演ごとに作っているという舞台の模型
・照明の稲葉さんの一つの舞台上に二つの違う場所の場面を作り出す照明デザイン
・衣装の萩野さんの今回の演出のための時代考証にとらわれない衣装のデザイン
などなど
メモしきれないほど盛りだくさんな内容でした。
私が個人的に印象に残ったのは、照明の稲葉さんのある場面の「光の線の角度を前回の公演と同じにした」というお話。
そして、全場面の中で一回だけルチアの部屋のセットが大きく動くのですが、それを時間内に手作業で正確に動かしている舞台スタッフのことを取り上げていたことです。これは実際に映像だけでなく、目の前で動かしてくださいました。音もなく、まるで、自動で動いているようです。素晴らしい!
私も裏方のお仕事の時、舞台転換の様子を目にすることがありますが、場面が切り替わる時、短時間で正確に音もなく道具やセットを動かすのは大変な作業で、余裕がなくなってキリキリし出すことはよくあること。なので、いろいろと考えさせられました。
本番が楽しみです♪