案内係やーぼのブログ

コンサートホールで案内係をしている著者が、出演者・聴衆・スタッフの思いが響き合い乱反射する、劇場の魅力を語ります。

【湘南台文化センター市民シアター】こんな劇場見たことない!?円形ゆえの魅力と工夫が光る市民シアター 後編

■湘南台文化センター市民シアター バックステージツアー&夏の午後のミニコンサート♪ に行ってきました。


■ミニコンサートの舞台仕込み見学

バックステージの見学が終わると客席で「解説付きの舞台仕込み見学」がありました。まっさらな状態からの仕込みではないのですが、この仕込み見学は、参加者に分かりやすいように説明をしながら一つずつ行われ、ともに面白かったです。


この日のために、入念な仕込みの練習があったに違いない。と私は思う。

ほとんどなにもない舞台に、



グランドピアノが運ばれてきます




サスライトを長い棒で、ピアノに光があたるように調整


そして、市民シアターの最大の特徴であり、世界で唯一の機構であろう、はねあげ舞台が上がる様子も見せていただきました。

舞台の明かりが暗くなり、ドラゴンクエストの音楽に合わせて、4枚の板が跳ね上がっていきます。跳ね上がっていくの舞台の下からは、1枚1色カラーの照明で照らされて、市民シアターのみなさんのこの演出にかける情熱を感じました。


↑ 舞台が跳ね上がったところ


ジョーゼット(白いカーテンのような幕)が下りてきました。これは、手動で操作しています。


■さまざまな照明

次にさまざまな照明の「名称」や「役割」を1つずつ説明してくださいました。
これは、とても分かりやすく感動しました。

最後は、舞台がいろいろな色に変化!


クラシックのコンサートでは、ポップスのコンサートのように照明がいろいろ変わるということはないのですが、バックステージで紹介された照明をフルに使い「全部乗せ」なステージでした。



■リハーサル見学

仕込み見学が終わると、受付でもらったチケット記載の席に移動&休憩時間。その間にいつの間にやらリハーサルが始まりました。

市民シアターは、演劇向けのホールですので、クラシック音楽(スピーカーを使わずに生の音・響きを届ける)のコンサートには、適していません。

そのため、マイクで音を拾ってそれを限りなく自然に客席に届けるためのシステムが備わっているとのこと。それでも、自然に出せば音の飛ぶクラシック専用のホールではないので、マイクの位置など難しいんだなーと思いました。


■夏の午後のミニコンサート



そのあとは、神奈川県出身の3名のアーティストによるコンサートがありました。
このコンサートは、0歳から入場できる1時間のコンサートで、バックステージツアーに参加した人は、参加費に入場料が含まれています。




■今回のバックステージツアーは、私にとって初めて目にするものが多い、とても新鮮なツアーでした。

1つのグループにつき、参加者が20名くらいで、案内人がスピーカーをつけて案内をする方式でしたが、劇場が狭いため、列になって進まなければいけない場所が多く、後方の人々がたどりつく前に、説明が終わっていたということがたびたびありました。

私は、ほとんど後方にいたので、説明がほとんど聞けていない疑惑!?

しかし、それを見越してか、今まで訪れたホールにはない、「貼り紙タイプの説明」があちらこちらに貼ってあり、それが説明を補ってくれました。(たぶん)


この貼り紙は、本当にいたるところに貼ってあり、名称のみのものもあれば、豆知識や基本的な情報もあって、作った人すごいです。

市民シアターのバックステージツアーは、大人が参加しても専門的なお話や一つ一つの説明が細かく情報量が多いので、大人向けのツアーもやってほしいなーと思いました。

今回も楽しかったです!

 

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