【ハンガリー滞在記2019】#18
2019年4月19日
メリー・ポピンズを観にマダック劇場 Madách Színház へ
普段はクラシックのコンサートに行くことが多いので、ミュージカルを観るのは久しぶりのこと。
ドキドキしながら当日券を購入します。
話はそれますが、これだけいろいろな場所で、しかも対面で、チケットを買っているのだから、一度くらいはハンガリー語で「チケットください」と言いたい。と、野心を抱いたのですが、
”Egy jegyet kérek ~” ~を一枚ください 『ことたびハンガリー語』江口清子:著 白水社
のチケットを意味する ” jegy” の発音がとても難しい+ほかの単語も分からない…。
練習のかいもむなしく、結局できませんでした…。
客席は、演目が「メリー・ポピンズ(Mary Poppins)」なので、おしゃれな服を着た子供たちでにぎわっていました。
劇場は、馬の蹄の形をした「馬蹄型」です。馬蹄形の劇場は、日本にはあまり多くないので、物珍しい私。
この公演は、ハンガリー語で上演され、英語の字幕が付きます。
この劇場の面白いポイントはいくつかあったのですが、中でもホワイエの壁いっぱいに描かれたメルヘンな絵とシャンデリアが印象的でした。
■壁いっぱいに描かれたメルヘンな絵
館内には吹き抜けのバーコーナーがあり、飲食ができるスペースになっています。
吹き抜けの空間に、天井から大きな縞模様の2対の円柱の形をした照明が下がっていて、ホワイエを照らしています。
これは、シャンデリアと呼ぶのか、それともほかの名前があるのか、分からないのですが、奇妙な形でありながら、場内の造作とマッチしております。
そして、壁いっぱいに描かれた絵。
この「壁いっぱいに」というところが、ポイントだと思います。日本でも、壁に部分的にパブリックアートが描かれていることはよくありますが、壁いっぱいに描かれている劇場を訪れるのは「マダック劇場 Madách Színház」が初めてです。
上の階のホワイエのバルコニー。ワインレッドと白のアポロチョコを思わせる、組み合わせの机のクロス。渋いワインレッドの座面の椅子。
格式が高く、豪華で、なおかつメルヘンな館内にいると、絵本の中にいるような不思議な気持ちになります。
壁の絵は、廊下にも描かれていました。
優しいタッチで繊細に描かれた絵は、ストーリーなどは分かりませんが、広い範囲に描かれているのに、公演の世界観に介入しない絶妙な構図です。
実は私「メリー・ポピンズ」の題名や曲は知っていたのですが、全編を通して観るのはこの日が初めてでした。
初めて見る「メリー・ポピンズ」は、ハンガリー語のため、セリフはほとんど分かりませんでしたが、役者さんの表情、演技が素晴らしく、空を飛んだり、魔法でさまざまなものをカバンから出すシーンは、言葉は分からなくても、不思議でとても楽しかったです。
そして、メリー・ポピンズ役の女優さんは、絵本の中から出てきたのか?と思うほど凛々しく、美しく、表現も豊かで魅了されました。
夜の劇場のライトアップされた劇場。正面のアーチの窓がレトロで素敵です。
言葉が分からないのに楽しめる。メリー・ポピンズが世界中で愛されている理由が分かった気がしました。そして、そんな素敵な演目を歴史ある素敵な劇場で見られる喜び。
この体験を期にミュージカルへの関心が高まった私は、さまざまなミュージカルを観に行きます。その前に、
■次回 ルカーチ温泉 Szent Lukács Gyógyfürdő を訪れる。
つづく。
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