みなさま、今年も大変お世話になりました。
今年の仕事納めは、ジルベスターコンサートでした。
ジルベスターコンサートというと、
テレビ東京系列およびBSテレ東で生中継され、年越しの「名物番組」としてもおなじみのBunkamuraオーチャードホールで行われるコンサートを思い浮かべる方が多いかもしれません。
毎年12月31日から翌1月1日にかけて日にちをまたいで行われているため「ジルベスターコンサート=大みそか~元日にかけて行われる年越しのコンサート」というイメージが私にもありました。
しかし、
本来ジルベスター(Silvester)とは、ドイツ語で「大晦日」という意味です。
ですので、大晦日に行われるコンサートは、みなジルベスターコンサートになるのですね。
この意味からすると、日にちをまたいでいるコンサートは「ジルベスター&ニューイヤーコンサート」という題になるのでは?なんて、細かいことを思ったりしています。
本日、私がお手伝いさせていただいたジルベスターコンサートは、日をまたがない、お昼に始まり夕方に終わる、一般的なコンサートの時間と同じ、ジルベスターコンサートです。
実は私、ジルベスターコンサートに勤務するのは、今回が初めてでした。
コロナ前は、12月30日まで公演が立て続けにあって、1月は2日からニューイヤーコンサートということが多かったのですが、12月31日のジルベスターコンサートに参加したことはなかったのです。
なので、今回初めての経験でとても新鮮でした。
こんな機会を与えてもらったことに感謝しています。
■今年を振り返る
今年は、さまざまなことに挑戦した1年でした。
そして、珍しく自分の納得のいく結果を残せた1年になったなと思っています。
私は、案内係のほかにも公演に関わるいろいろなお仕事をしているのですが、その中の一つに「ケータリング」というものがあります。
「ケータリング」は、会社によって業務内容が異なるのですが、私の場合は「海外から招聘されたアーティストが演奏に集中できるよう、楽屋周りのお世話をする」お仕事です。
嬉しかったのは、新型コロナウイルスの規制緩和により、以前公演に関わった海外のアーティストに再び会えたこと。
特に、ウクライナのみなさんと再会できたことは本当に嬉しかったです。このことについて書き出すと止まらなくなるので、また別の機会に書きたいと思います。
それから、ハンガリーのオペラに関われたことも大切な思い出です。私が唯一たどたどしくても話せる言語なので、一生懸命話しました。
また、約3年ぶりに再会したイタリアのオーケストラの方々に、あなたのことを覚えているよと言ってもらえたこともとても嬉しかったです。
そして、もう一つ嬉しかったのは、最近のことなのですが、あるオーケストラの総裁(オーケストラの組織全体をまとめるトップ)から会社経由でお礼のメッセージをいただいたことです。
そのオーケストラの公演期間は短く、数日間ご一緒しただけだったのですが、公演が終わった数日後、会社から私宛にオーケストラからお礼のメッセージが届いているという連絡を受けたのです。
公演の最終日に彼らに宛てて「日本で演奏してくれてありがとう」という内容のお手紙をドイツ語で書いて、廊下に貼っておいたのですが、それを読んで大変喜んでくださり、お礼のメッセージをくださったのではないかということでした。
ほかの団体の公演でも、「ありがとう」と感謝の気持ちを伝えてくださる方は多くいらっしゃいました。しかし、わざわざ招聘元の会社を通してそのようなメッセージが届いたことは、今まで一度もなかったため、驚くと同時に、とても嬉しかったです。
私は、重要なポジション?を担うスタッフと違い自分のことを紹介されることもなければ、なんというか蚊帳の外のようなポジションにいます。
ですので、招聘元の社員でもなく舞台監督などのようにきちんと名前や役職を紹介されているスタッフでもない私に、そのようなメッセージが届いたことに招聘元の会社の方々も驚いていました。
そのメッセージは、私を派遣している会社に経由されたため、うやむやになってまだ届いていません。(所詮アルバイトであるスタッフにそんなものをやる必要がないとかあるとか…。)
ですが、オーケストラの総裁の気持ちは確かに私の胸に届いたので、もういいんです。
連絡先が分からないので、直接お伝えすることはできませんが、この場を借りてお礼を申し上げます。
素敵なオーケストラと演奏をありがとう!
来年がどんな年になるのか、分かりませんが、特別なことをしようとするのではなく、今まで通り一つ一つのことをしっかりやっていくこと。そして、自分の思いを伝えることを大切に業務に取り組んでいきたいと思います。
よいお年を。