案内係やーぼのブログ

コンサートホールで案内係をしている著者が、出演者・聴衆・スタッフの思いが響き合い乱反射する、劇場の魅力を語ります。

コンサートへ行こう ~服装編~


本日は「コンサートへ行く際の服装について」お話します。

服装に関しては、多くの方が記事を書いていらっしゃいますので、
今回は、数々のコンサートホールでお客様をお迎えしてきた、私の経験から感じたことを中心にお話しようと思います。

ya-bo.hateblo.jp

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クラシックのコンサートやコンサートホールに何を着ていったらよいのかということですが、基本的に

「ほかのお客様の迷惑にならなければ、どんな服装でもOK」です。(日本で「ドレスコード」を設けているホールはなく、よってドレスコードを理由に入場を拒否されることはありません。公演によってはある場合もある。)

■ふさわしくない服装とは?

〇音が出やすい素材の服

・スポーツウェアなど動くとシャカシャカ音のするもの。
・装飾がたくさんついていて、装飾同士がぶつかって音がするもの。

〇きつい「におい」のしみ込んでいるもの

・「香水」や「たばこ」のにおいを好まない方もいらっしゃいます。


この2つはとても重要で、その他に注意することは、


〇「帽子」
・後ろのお客様の視界を妨げるような高さのある帽子は、客席では外していただいています。ご自身の頭より大きい帽子を含めて完成するコーディネートはコンサートの鑑賞には向かないので、帽子を外しても問題ないコーディネートがオススメです!
(最後列で誰の視界も妨げない席なら大丈夫です。)

〇「靴」
・これも、月に何人かはいらっしゃるので、珍しくないのですが、終演後
館内にボロボロになった靴底のゴムが散らばっていることがあります。
あるいは、靴底がはがれてしまったので修復するものを貸してほしいというお申し出もあります。

しばらく履いていなかった「とっておきの靴」を履いて行ったら、劣化していて底がはがれてしまったのだと思います。

底がはがれると帰れなくなってしまいます。

ずっと履いていなかった靴などは破損していないか、確かめるのもポイントです。


■コンサートにおすすめの服装

女性・・・ワンピース、ジャケット、スカート、きれいめパンツスタイル、着物。
男性・・・ラックス、シャツ&ジャケット。

お客様の服装は、公演やホールによってさまざまなので、一概には表現できないのですが、上記のような服装の方が多いです。

ポイントは、
・少しあらたまった服装で
・長時間座っていても疲れないもの
・席によって寒暖の差があるので、羽織るものなど調節できるものがあるとなおよし!

私の印象で
〇おしゃれをしてくる方が多いのは、
・昼の公演より「夜の公演」
・エレガンスで格式を重んじるホール(サントリーホールなど)
・チケットの値段が¥10,000を超える公演
・一流のオーケストラが出演する公演
・海外から招聘した一流のアーティストが出演する公演
です。


〇逆にカジュアルでもあまり浮かないのは、
・大衆向けの親しみやすいプログラムの公演
・TVなどで話題になり、クラシックファンでなくとも知っている、知名度の高いアーティストの公演
・クリスマスコンサートやニューイヤーコンサートなど、普段クラシックに親しみの無い方も訪れる公演
・市民会館や文化センターと名の付く、コンサートホール以外の地域に根ざしたホール
です。

 
ホールで、毎日さまざまなお客様をお迎えしていると
コンサートの格式は、出演者やホールだけでなくお客さまが醸し出す雰囲気によって、変わることを実感します。

ぜひ、みなさまもコンサートにいらしてください!